アイティメディア採用 2018

社員インタビュー

商業メディアで書くという選択。自分らしい情報発信を求めて。
(2015年入社 メディア事業本部 ビジネスIT事業部 ITmediaニュース編集部)

片渕 陽平
編集記者

片渕 陽平Katafuchi Yohei

2015年新卒入社。入社以来、編集記者として、ビジネスパーソン向けの情報を中心にIT関連のニュースを幅広く提供する「ITmedia ニュース」を担当。

―どのような就職活動をされたのか教えてください。

実は当初、大学院に進学したかったので就職活動をしていなかったんです。経済学を専攻していて、大学院で公共政策を考えるような勉強をしたいと思っていました。大学院入学試験の点数は悪くなかったのですが、面接で「政策というものは、トップの人たちは分かっているが、国民はわかっていないことが多い。もっと効果が見える化されるべきだと思う。」ということを伝えると、面接官から「君がやりたいことはこの研究室での勉強ではないのでは?」と言われたんです。

そこで改めて自分のやりたいことは何なのかを考えて出した結論が、メディア企業で仕事をすることでした。ものを見て、それがどういうことか伝える。大学院入試の面接で話したことも、要は自分が見たり聞いたりしたことを分かりやすく世に伝えていきたいということだったんです。

メディアにもいくつか種類があって、紙やWebなどさまざまな選択肢がありましたが、できるだけ新しい領域に行きたくてWebメディアを選びました。

就職活動は大学4年の9月から始めたので、かなりバタバタしました。縁あってアイティメディアの採用担当と知り合って、選考を重ねる中で入社の意思が固まりました。

教育機関で体系的に学ぶのと、民間企業で実際の現場を見るのとは違う。新しいものがどんどん生まれていく様子をリアルタイムで見られるのは民間のメディアならではの特権です。

今思えば、当初から民間のメディアで仕事をするべきなのではとうっすら気付いていたのかもしれません(笑)。気持ちに決着をつけたのが大学院の入学面接でした。

―なぜアイティメディアへの入社を決めたのですか?

先ほどお話した通り、Webメディア企業で働きたいと思っていました。それに加えて、コンテンツを作るだけではなく、ちゃんとひとつのメディアとしてパッケージ化して収益を上げている会社がいいなと考えたんです。面接や社員面談を通して、アイティメディアは、様々なビジネスモデルを組み合わせてお金儲けすることをしっかり考えているなという印象を持ちました。赤字のWebメディア企業も多い中で、コンテンツを作りっぱなしにしないでちゃんとマネタイズしているところが魅力的で、入社の決め手となりましたね。

―現在どんなお仕事をしていますか?

記事を書いています。1日あたり3〜5本くらいですね。記事といっても色々と種類があります。単発の短いニュースを書く速報記事、長めの読み物となる取材ものなど。取材ものは速報性はありませんが、他のメディアには載っていない内容で、トピックとして注目すべきことがあれば、関係者へインタビューして作ります。

また、タイアップ記事の執筆も行います。クライアントからお金をいただいて、クライアントの商品をPRするために書く記事ですね。(通常の編集記事とは区別するために、「PR」などの表記をしている記事です)

割合としては、6割が速報記事、2割が独自記事、残り2割がタイアップ記事です。

―自分が書きたい記事を書けますか?

片渕 陽平

私が担当している「ITmedia ニュース」は最新のテクノロジーを追うメディアです。BtoCメディア、BtoBメディアなどのくくりがありますが、「ITmedia ニュース」は“BtoS”、Socialへ情報を発信するメディアでもあると思っています。まだ何を生み出すかは未知数だけれども、注目すべき技術が社会に拡散されるように記事を書いています。なので、テクノロジーに関連することであれば、神羅万象がニュースになりえます。私が入社したばかりの頃に、大先輩の編集記者がおっしゃった言葉を借りると、「書きたい記事が書けますか?」と聞かれたら「君が見たものは何でも記事の対象になるよ」と伝えたいですね(笑)。

ただ、だからと言って見境なく書いていいわけではないと思っています。取り上げる意味があるか、優先順位も考えながら書いています。

―編集記者の原点となるようなエピソードがあれば教えてください。

学生時代は特に記事を書いていませんでした。原点と言えるようなことがあるとすれば、大学時代に会長を務めていたクイズ研究会ですね。クイズの問題文って俳句や短歌のようなものだと思っていて、わずか数十文字に答えが1つになるように要素を詰め込むんです。例えば「日本人がよく食べる赤い果物は?」だと答えがたくさんありそうですが、「ふじ、つがる、陸奥などの品種がある赤い果物は?」であれば、答えは「りんご」に絞られます。

また、問題文の後半になって分かりやすいキーワードを持ってくるなど、要素の並び順の工夫もあります。もちろん作法は違いますが、ある意味、俳句や短歌と似ている。要点と構成を考えて、長すぎないように数十文字の中の宇宙で文字をつむぐ。何を取捨選択しなきゃいけないかを考える今の仕事と通ずる部分があるかなと思います。

―入社前後のギャップはありましたか?

会社ってもっと殺伐としていると思っていました。堅苦しくて、縦割りで、上下関係に厳しくて、融通のきかないものだと(笑)。アイティメディアは上司との距離も近くて、フランクな方ばかりだったので、いい意味でのギャップはありました。

あとは、良くも悪くも忙しいです!大学時代は日々を怠惰に暮らしていたので、個人的には充実していると感じています。心の余裕はないですが、無駄な時間を過ごすことはないので、何かしら身になっていると思えます。

―編集記者の大変なところは何ですか?

自分もまだ自信はありませんが、お金をもらう以上はプロです。何でも書いていいということは、責任を持つということと表裏一体。結果は求められます。たくさんの人が読んでくれるような記事を書いて、社会にインパクトを与え、クライアントからのメディア評価を上げ、会社へ利益貢献する。こういったことを果たさなければいけないという一種の危機感は常にありますね。その分、結果が残せたときのやりがいはひとしおです。

―思い入れのある記事について教えてください。

ひとつに絞れないので3つ紹介させてください(笑)。

片渕 陽平

ひとつめは、SNSを活かしてうまくいった例として、東京五輪のエンブレムについて数学関係の学生さんなどがTwitterでつぶやいたことをまとめた記事があります。

五輪エンブレムの“ここ”がすごい 幾何学的に分析、ネットで称賛の声

「このエンブレムすごいぞ!」とつぶやいていた方々へメールでインタビューをして、記事にまとめました。大手放送局は全国に特派員がいるといいますが、Twitterで情報を発信している全国の方々も同じで、ひとりひとりが記者になりえると思うんです。私の役割のひとつは、「面白いことを発見したよ!」「アイデアを考えたよ!」とSNSにあがっている話題について事実かどうかを確認して、スピーカーとしてメディアで発信すること。“BtoS”メディアらしいことができたのかなと思います。

ふたつめは、今までにない新しいチャレンジをしているプロジェクトを一から追うことができて面白かったというもので、カドカワの通信制高校「N高等学校」(N高)に関する記事です。

前代未聞「ドラクエ遠足」、その実態は……? ネットの高校「N高」初のチャレンジに先生びっくり

N高が開校する半年前からずっと記事をストックし続けていました。そんなN高がドラゴンクエストXを使ってネット遠足をするということで、実際に取材をしました。どういう意図でこの遠足を実施したのかインタビューして、それがN高の教育理念を実現するためであることを伝えられてよかったですね。

3つめは、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が制作した「Pokemon GOチラシ」に関する記事です。

政府“異例”の「Pokemon GOチラシ」、実は「1日で作った」 電光石火を支えた秘策は

日本でPokemon GOの配信が始まる直前に公開された、プレーヤーに注意を呼びかけるポスターなのですが、「ポケモントレーナー」「ロケット団」などゲーム内の用語が登場するなど、役所らしからぬ遊び心のある内容が話題になっていました。縁あってインタビューの機会をいただけたので、このポスター作成の裏話を聞いてNISCの取り組みをまとめたんです。「“注意喚起”ではなく楽しく安全に遊んでもらうために、気をつけてほしいことを伝えたかった」という作成に込めた思いを伝えられたやりがいがありましたし、NISCの公式Twitterで記事を紹介していただいたことも嬉しかったですね。

―今後の目標を教えてください。

ひとつの食材からでも様々な料理を作れるようになっていきたいです。より多くの読者に読んでいただくために、決まりきったパターンの記事ではなく、切り口を工夫した記事が書けるようになりたいです。それから、ひとつのネタを単体記事に終わらせるのではなく、関連記事を何本か書いて出していく。そうすれば、その話題はより世の中に広まっていきますよね。

また、自分らしい記事、自分がいたからこそ世に出た記事を書きたいですね。例えばTwitterなどのSNSからもネタを拾って記事にしていくことで、「全国のみんなが記者なんだ!」という動きを拡大していければと思います。

こういった目標を達成するにあたって、社内の身近なところに尊敬できる先輩編集記者たちがいるのは有り難いですね。記事配信までのスピード、読みやすい構成、読者視点の面白さ…本当にすごいなと思います。見習っていきたいですね。

(2016年10月19日 インタビュー)