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副業制度の実態とは? 制度利用中の人事部長に聞いてみた

 アイティメディアでは、2019年春から全従業員が副業可能になっています。

 以前別の記事で当社副業のルールについて取り上げましたが、今回は副業制度の実態について人事部長の三小田に人事部の堀がインタビューしてみました!

 三小田は当社人事部長でありながら、副業制度を活用し、社外活動も積極的に行っているのですが、そんな三小田が考える副業制度の在り方とは……?

※所属部署や業務内容はインタビュー当時(2021年9月時点)のものです

――まずは副業制度を取り入れた背景や狙いを改めて教えてください。

三小田: 当社は、社員がイキイキ働き成長できる環境を整備することで、社員と会社が共に成長していくことを目指しています。その目的に副業は適していると考えて取り入れました。

 具体例を挙げます。優秀な社員は知的好奇心や成長意欲が旺盛です。そうした社員が当社の職務に充実感を覚えつつも、社外で挑戦してみたいプロジェクトに出会ったとします。副業を禁止したままだと、そのプロジェクトに参加するために当社を辞めてしまうかもしれません。しかし、副業を認めれば、社員の成長機会が増える上に、社外で得た知見を社内に持ち帰ってもらえるきっかけにもなるのです。

――アイティメディアの副業制度を利用する条件があれば教えてください。

三小田: まず、当社以外で業務を行う方法は2通りありますが、当社では、
 〇 非雇用型で業務を請け負う「副業」を認めていますが、
 × 他社と雇用契約を二重締結する「兼業」は認めていません。

 なぜなら、当社業務に本業としてコミットして欲しいことに加え、二重雇用によって就業管理が複雑になることを防ぐためです。

 次に副業の実施条件ですが、副業は社員と会社でwin-winの効果をもたらすと考えているので、複雑な条件は設けていません。具体的には、「当社と利益相反しない」「機密情報を流出しない」「本業に支障をきたさない」というような、あたり前基準の条件を満たしていれば許可しています。

当社の副業イメージ

 

――本業に支障をきたさなければ、比較的柔軟に副業できることが理解できました。実際にアイティメディアで副業している社員はどれ位いますか?また、どのような傾向がありますか?

三小田: その年によって変動はありますが、社員アンケートによる副業の傾向は以下の通りです。

 ・全社員のうち、毎年1~2割の人が副業をしています。
 ・副業の頻度は、年間を通じて「定期的」「断続的」「一時的」が1/3ずつです。
 ・1ヵ月あたりの副業日数は5~10日がほとんどで、土日稼働の人が7割です。
 ・1回あたりの副業時間は、平均2時間程度です。

――そんな三小田さんも副業制度を活用していると伺いました!どんな副業をしているのですか?

三小田: はい、制度を活用して2つ 実施しています。

 1つ目は、グロービス経営大学院の人材マネジメント講師です。仕事をしながら年間約1,000時間×3年間勉強してMBA取得を目指す、成長意欲の高いビジネスマンに対し、企業が従業員を動かす仕組について教えています。

 2つ目は、企業に対する経営コンサルティングです。経営者のパートナーとなり、解決すべき経営課題の特定や、解決策の検討サポートを行っています。

――本業も合わせると3つも仕事をしているのですね!混乱してしまうように感じますが、実際に副業をすることで感じたメリット、デメリットがあれば是非教えてください。

三小田: 副業をしてメリットだと感じたことは、相乗効果が大きいことです。3つの異なる立場から、制度改革や人材育成に関わることで、それぞれの立場で得た知見が、他の役割の活動にとても活きています。

 もう少し具体的にお伝えすると、当社の人事部長として制度改革の推進経験があるからこそ、経営コンサルティングの場でリアリティある助言ができます。また、他社でのコンサルティングで新たに得られた気づきを、当社に応用することもあります。また、こうした経験を大学院講師として教えるためには、経験を概念化して再現できる知見に昇華させる必要があります。この過程で頭が整理されるので、実務に対し新たな示唆が得られます。

 このように、3つの役割により大きな好循環が生まれ、アウトプットスピードが圧倒的に早くなりました。結果的に、労働時間をあまり増やさずに3つの役割を担えているので、 現状デメリットだと感じることは特にありません。

――それぞれ全く別の仕事をしているようですが、各業務で相乗効果が発揮されるんですね。デメリットを感じていないということも驚きでした。では最後に、当社社員に対して、副業制度活用はおすすめしたいですか?

三小田: 前述の通り、知的好奇心が満たされると共に、ビジネスマンとして成長できるので、勧めたいと思います。ただし、「本業がある程度習熟してから」という条件付きです。なぜなら、本業が習熟する前に副業を始めてしまうと、どちらも中途半端になってしまうからです。

 まずは本業に集中して習熟度を高め、副業などにも応用できる「持ち運び可能な能力」を身に付ける。そして、本業で効率的に成果を出せるようになったら空いた時間で副業を行う。そうすることで、時間的・精神的に余裕を持った状態で副業に臨むことができます。副業によって心身に負荷をかけすぎてしまい、体調を壊してしまったら本末転倒ですからね。

――ありがとうございました!副業を成長機会のひとつだと捉える三小田さんの姿勢に刺激を受けました。

 今後もアイティメディアでは、「Value First(価値にとことん、こだわり抜く)」をポリシーとした人事制度のもと、社員がイキイキ働ける環境づくりに取り組んでいきます。副業をはじめ、制度面についてわからないことがあればお尋ねください。

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