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期待に応えて愚直に取り組むことでキャリアが開ける

 当社では年に1度、社員向けの「キャリア研修」を開催しています。各年代に求められる期待役割を理解し、自身のキャリアを描くことを目的としたもので、今回は管理職のロールモデルとして執行役員 プロフェッショナル・メディア事業本部長 多田 頼正が登壇。どうやってキャリアを積み重ねてきたのか、語ってもらいました。

【執行役員 プロフェッショナル・メディア事業本部長 多田 頼正】

1976年生まれ、岐阜県出身。神戸大学卒。IT系企業を経て2005年にアイティメディア入社。営業本部においてインターネットメディアの広告営業職、営業部長を務めたのち、2014年に@ITの事業責任者に就任。その後、商品開発や制作を統括する企画局長、リードジェネレーション事業を統括するリードジェン事業局長を歴任し、2019年から執行役員に任ぜられる。2020年からはリードジェンを含むB2B領域事業の責任者に就任し、現在に至る。
※所属部署や業務内容は講話当時(2020年10月時点)のものです

キャリアの軌跡

 新卒のときは、IT系企業に入社しコールセンターの運営やシステム開発に従事しました。5年ほど経ったころ、仕事にも慣れたこともあり、もっと成長したい、社会にも貢献したいと思って、転職活動を始めました。

 引き続き技術に関わりたいと思い、IT系の会社を見ていた中で紹介されたのがアイティメディアです。応募しようと考えた決め手は「@IT」を運営している会社だったこと。@ITはエンジニアのバイブルのようなサイトで、私も仕事中に読んだり、勉強に役立てたりしている読者の1人でした。アイティメディアに入って、自分と同じ体験をエンジニアに提供していくのも面白そうだと思ったんです。

1つ目の転機~営業へのキャリアチェンジ

 内定をもらったポジションは、広告枠などを管理するシステムの開発業務だったんですが、「営業社員としての入社はどうですか?」と言われまして……。もちろん今は、そんなことはありえないですけどね(笑)。

 正直、かなり悩みました。でも、よく考えてみると、私の転職の動機は「メディア運営に携わって、コンテンツ発信の担い手になりたい」でした。その目標を達成するための道は1つではないし、まずは営業という立場からお客様や業界のことを学んでみようと、入社を決めました。

 入社後は、未経験の営業というポジションに悪戦苦闘しつつ、自分だけの営業スタイルを作っていきました。自分には、開発業務で蓄えた知識や、読者として外からメディアを見てきた経験がある。常に新しい知識も吸収しつつ、そうした強みを生かして5年間営業を続けました。

2つ目の転機~マネジメント職へ、そしてメディア運営へ

 その後、営業部長に昇格しました。管理職になると、1人で成果を出していればよかった時代とは違う感覚やスキルが求められることになります。営業メンバーのスキル向上や意識改革にも取り組まなければならず、かなり苦しみました。メンバーの分まで自分が営業活動をしたこともありましたね……。

 しかし、当社の営業のミッションは「お客様の課題を解決すること」ですから、そのために「商品を売るのではなく、自分自身を売り込もう」という意識を、営業メンバーに少しずつ浸透させていきました。そうやってマネジメントの仕事にも実直に取り組んでいくうちに、成果が出せるようになっていきました。

 その後企画も経験し、8年越しに念願の@ITの運営を担当することになりました。

 ここで、これまで読者として、営業として@ITを見てきて、やりたいと考えていた取り組みに挑戦することができました。

 メンバーの力もあり、実績もついてきたので、「読者ファースト」を大前提に、読者とクライアント、そして間に入るアイティメディアの「三方よし」状態を、頭をひねりながら実現させるという事業の面白さを実感することができましたね。

 そして現在は、@IT編集部も含めたプロフェッショナル・メディア事業本部の責任者として、メディアの責任者だった時よりもさらに中長期的な視野のもと、持続的な成長ができる事業モデルを作っていくというような、いわば経営視点を、自分で勉強したり上司に学んだりして身に付けているところです。

わたしの価値観

愚直に誠実に取り組むことで力が付く

 自分自身のキャリアを振り返ってみると、浮き沈みこそありましたが、逃げずに目の前の仕事に向き合って愚直にやってきたことが、最終的にやりたいと思っていた仕事につながったと思います。

 私がメディア運営の責任者を任せてもらえたのは、営業という一見回り道のようなポジションから逃げず、そこで任された仕事にしっかりと向き合ってきたからではないでしょうか。

 目の前の課題を自分の力で乗り越えて行くと、それを上司や仲間が見ていて、もう一段上の仕事を任せてくれるようになります。レベルアップしてさらに大きな課題にぶつかり、また成長することを繰り返していくと、やってみたい仕事を任せてもらったり、自分で手を挙げて仕事を取りに行ったりすることができるようになります。アイティメディアでは、社員の能力に応じて仕事を与える仕組みも整備していますし、チャンスはたくさんあると思いますよ。

期待に応えるキャリア形成もある

 若いころは、「自分が社会に貢献できることは何か」という視点でキャリアを考えていました。そして、はっきりと目標を持ってルートを定め、スキルを身に着けるのが理想のキャリアの形だと思っていました。

 しかし今は、「自分が何を求められているか」を強く意識するようになりました。会社の期待に応えて実力を身に着けた先にポジションが見えてくる、いわゆる「川下り型」でキャリアを積んでいってもいいんだと考えるようになったんです。

 皆さんの中には、キャリアのゴールが見えなくて不安な気持ちのある方もいるんじゃないでしょうか。でも、キャリア形成の道は1つではありません。目の前の仕事に向き合い、愚直に取り組んでスキルを磨くことが、やがてやりたい仕事につながり、選択肢を広げてもくれる――そんなやり方もあると知ってもらえたらと思います。