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企業は「相性」を知りたい アイティメディア流ES作成のコツ

 アイティメディアは、2025年度の定期採用(※)から、エントリーシート(以下ES)での選考を行っています。この記事では、アイティメディアがESを選考に組み込んだ理由、そしてES作成のヒントになる情報をお伝えします。
※定期採用とは、一般的に新卒採用と呼ばれているものに近い採用形態です。アイティメディアでは、新卒の方だけでなく、既卒・第二新卒の方もエントリーしていただけるため、「新卒採用」ではなく「定期採用」と呼んでいます。

アイティメディアがESを導入した理由

 アイティメディアが定期採用にESを導入した理由は、「エントリーしてくれた方との相性を、最初に確認するため」です。ESを読む際には、能力の高さとはまた別の、就活生ひとりひとりの個性を知り、アイティメディアとの相性のよさを検討しています。

 なぜ、相性のよさを最初に見ているのでしょうか? それは、いきいきと仕事を続けるために、就職した企業との相性がとても大事である一方で、全ての就活生にとって相性のいい企業は存在しないからです。

 就活生のみなさんは、学校やアルバイト、サークルを選ぶとき、多くの選択肢の中から自分に合うものを探したと思います。その際に、自分には合わなくて選ばなかったけれど、友達は気に入って選んだ、ということがあったのではないでしょうか。これは、それぞれの人に合うもの、合わないものがあるために起きることです。

 就活の際の企業選びも、全く同じです。企業には、業種、職種、社風……といったいろいろな違いがあります。ある人にとっていい企業が、別の人にもいいとは限りません。アイティメディアでは、ESでも、その先の面接でも、選考に関わる全員が「この人にとって、アイティメディアはいい会社になりそうか」という視点を持っています。

 就活生との相性を考える上で、わたしたちが特に大切にしているポイントが2つあります。

 1つめは、自律性です。アイティメディアでは、社員が価値発揮を最大化できるよう、働く環境の自由度を高めています。これは、Webメディア企業である当社が、社会に提供する価値の源泉は、社員ひとりひとりであると考えているためです。具体的な制度としては、フレックスタイム制や、働く場所の自由度を高めるスマートワーク+制度があります。社員には、自由度の高い働き方が認められている分、主体的に取り組むことが求められています。

 新入社員も、配属部門によって出社日数の差はありますが、自由を尊重し、自律を求められる点は同じです。そのため、就活生の皆さんが入社した場合は、進捗管理や優先順位付け、疑問点の積極的な質問などを、自ら進んで行う必要があります。

 もちろん、配属先部署も上司との個別面談を定期的に設定したり、チューター社員を決めたりと、新入社員のサポートを工夫しています。それでも、各自に適した場所で仕事をしている分、上司や先輩からフォローできることは限られているかもしれません。入社してくれる方には、自律し、積極的に質問や相談を行えるようであってほしいと考えています。自律性が期待できることを、ESで確認しています。

 2つめは、知的好奇心です。アイティメディアは、テクノロジー領域の専門性の高い情報を発信するWebメディアです。入社後は、テクノロジーの知識を学び、最新の情報を追い続ける必要があります。なお、大学の専攻がテクノロジー領域でないこと、面接時や入社時にテクノロジーの知識が少ないこと自体は、選考過程で大きな問題にはなりません。新卒社員で、入社時にはテクノロジーの知識がほぼなかったものの、その後自学自習や周囲からの学びで知識を身に付け、活躍している場合も多くあります。知的好奇心を持ち、未知の分野であっても自ら学んでいける力があることも、ESで注目するポイントです。

ESは就活生と企業、お互いにメリットがある

 ところで、「エントリーした就活生とアイティメディアの相性を、最初に確認する」というESの目的について、企業側にのみメリットがあるのではないか? と考える方もいるかもしれません。

 しかし、私たちは、ESでの選考は就活生にもメリットがあると考えています。採用側としても、全員と直接お話ししたい気持ちはあります。一方、就活生の時間は有限です。自己分析や業界研究など、就職活動で行うべきタスクは多くあります。さらに就活生は就活のみを行っているわけではなく、大学での授業や研究、アルバイトなども並行しているのではないでしょうか。そんな中で、相性がよくないことを最初から判断できる企業の面接は、時間がかかるばかりで、メリットにはつながらないことが予想できます。就活中の貴重な時間を、より大事なことに使っていただくためにも、ESは役立つと考えています。

企業が求めるESとは?

 ESでの選考を行う、つまり自社と就活生の相性を確認する際に、「特徴が伝わってきて、分かりやすい」とアイティメディアの採用担当者が考えるESのポイントを、3点お伝えします。

 まず、何よりも分かりやすい文章で書いていただくことです。伝えたいポイントを整理して、表現や文章のつながりを工夫することは、自分の考えをより深めることにもなります。

 そして、エピソードを取り上げる場合は、自分の強みや考え方が伝わるものを選んでいただきたいです。もちろん、努力して成果を挙げたことは素晴らしいのですが、採用担当者は、これまでの成果の大小でESを判断するわけではありません。見ているのは、過去ではなく未来です。就活生ひとりひとりが自社に入社した場合、自社の社風の中で、充実した職業人生を送ることができそうか、予測しているのです。予測のカギとなるのは、課題に出会った場合の考え方や、課題を解決するために役立てた自身の強みです。働く中では、必ず課題に出会い、解決に向けて試行錯誤することになります。その際に就活生のみなさんが見せるであろう姿を、採用担当者が想像するための手がかりを共有してください。

 さらに、就活軸、つまり自身の経験や価値観にもとづいた、社会人として提供したい価値、解決したい課題、実現したい目標を具体的に説明できると、より分かりやすいESになります。たとえば、しばしば見かける就活軸に「社会貢献をしたい」があります。しかし、事業を通した社会貢献は、多くの企業が行っているため、社会人としてやりたいこと、その背景にある自身の価値観の説明というには、やや抽象的な答えになります。自分が好きなことや得意なこと、大切にしていること、実現したい価値を、志望する企業の事業内容や経営理念も踏まえながら、具体的に説明できるよう、考えてみましょう。

よい例/よくない例

 ここまで、企業が分かりやすいと感じるESのポイントを3つ説明しました。それでは、「あなたが学生時代に頑張ったことを教えてください」という質問に対する回答の形で、アイティメディアが考えるよいESとそうでないESの例を見てみましょう。

設問
学生時代に力を入れたことを教えてください。

記載するエピソード
飲食店のホールスタッフのアルバイト

よい例

私が学生時代に力を入れたことは、飲食店のホールスタッフのアルバイトです。
バイトリーダーとして働く中で、経験の浅いスタッフがお客様にお勧めを聞かれても答えられないという課題に気づきました。課題を解消するため、調理スタッフの協力を得て、季節メニューの資料を作成しました。
作成時は、食材の下調べをするなど、調理スタッフの時間を効率的に使う工夫をしました。
結果として、スタッフたちから自信を持ってお客様と話せるとフィードバックをもらいました。また、季節メニューの売上が20%上がりました。スタッフから感謝されたことはもちろん、お客様に季節メニューを味わっていただく機会を提供できたことで、自分の関わる人に貢献した実感があり、とてもうれしかったです。
御社に入社後も、役に立つ情報を分かりやすくまとめる力を発揮して、ニュース読者の疑問を解決することに貢献したいです。

よくない例

大学では、飲食店でアルバイトをしたことが、力を入れたことです。
2年生の12月にはバイトリーダーになりました。
毎日のバイトでは、多くの仲間と互いに協力し、多くのお客様に、注文通りの料理やドリンクを提供しました。お叱りも受けましたが、「また来ます」と言っていただけたこともあります。
中でも、季節メニューの資料を作ったことが頑張ったことです。
もし御社に入社できたら、御社で仲間と協力して仕事を頑張ります。そして、また一緒に仕事がしたいと思われる人になりたいです。

 2つの例を通して、よいESのために必要なポイントを考えてみます。

ポイント1:情報を整理する

 ESは、限られた文字数で自分のことを伝えるものです。就活生のみなさんが伝えたい自分の姿をはっきりさせるために、入れるべき情報と省いてよい情報を区別して、整理する必要があります。

 例として挙げた文章では、よい例はアルバイトの中で気づいた課題、解決するための工夫、取り組みの結果といった自分の強みに結びつく情報を盛り込めています。その一方、よくない例では、ESを通して伝えたいことに直接結びつかない情報の割合が多くなっています。

ポイント2:自分の強みははっきり伝える

 就活生のみなさんは、普段の生活の中で、自分で自分の長所を言うことはあまりないかもしれません。しかし、就職活動は、志望企業と自分の相性の確認に特化した場面です。そして、自分のことを伝えられるのは自分だけです。強みは、分かりやすく言い切り、打ち出すようにしましょう。

 よい例の文章は、自分の強みは「役に立つ情報を分かりやすくまとめる力」であるとはっきり言い切っています。これに対して、よくない例は、自分の強みを特に書いていません。採用担当者に自社での姿を予測させてほしいとお伝えした通り、大切な情報として強みを提示しましょう。

ポイント3:やりたいことを具体的にする

 強みと並んで、入社後にやりたいことも具体的に書いてほしい内容です。就活生のみなさんのやりたいことが自社で実現できそうか、自社の経営理念と価値観が近いか、採用担当者が予測するために注目するポイントです。

 よい例では、読者の疑問を解決したいという、自分の過去の実感から導かれたやりたいことを明確にできています。よくない例は、「仲間と協力して仕事を頑張る」と、よい例に比べて抽象的な表現になっています。

もしESで落ちたら……

 最後に、もしESの段階で選考に落ちてしまったとき、思い出してほしいことをお伝えさせてください。

 まず大切なのは、「私にはこの会社が合わなかっただけ」と頭の整理をすることです。志望度の高い企業であるほど、がっかりしてしまう気持ちもあると思います。今後を考えて不安になるかもしれません。しかし、企業がESで見ているのは、あくまでも「自社と就活生の相性」です。もっと自分と相性のよい企業を探す方向に気持ちを切り替えることが、納得いく就活につながります。

 そして、就活を続ける際に、ESを見直して自分の特徴をより分かりやすく伝える工夫をすることは、素晴らしい取り組みです。しかし、「自分は評価されないのかも」と、自分自身の価値を疑うことはしないでください。ESだけで、ひとりの人の全ては把握できません。また企業も、ESの情報は限られていることが分かったうえで、自社の採用方針に照らし合わせて、選考をしています。能力や人柄の全てを評価したわけではありません。あくまでも自分には自信を持ち、いいところを改めて確認して、次のESや面接に反映するようにしましょう。

 就活生のみなさんが相性のいい企業に出会い、社会人としての一歩を踏み出すことを、応援しています!