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アイティメディアのオフィスリニューアル 新しい「場」のあり方

 なかなか終わりの見えないコロナ禍の中、出社を前提としない働き方への変化と共に、オフィスのあり方も見直されています。アイティメディアでも、2021年2月にオフィスのリニューアルが行われました。このリニューアルを主導した総務部長の川上にインタビューし、その目的や変更点をレポートします。

効率化と集う場の確保

――まず、オフィスリニューアルのきっかけについて教えてください。

川上: 当社では、2020年7月にスマートワーク制度を導入しました(※)。これにより、出社率は20%程度で推移していましたので、人数分の座席は必要ないことが明白でした。一方で、増加するWeb会議に対応できるファシリティは不足しており、このアンバランスな状況を解消することを目的として検討に入りました。
※スマートワーク制度については働く場所を選べる!価値発揮を最大化する「スマートワーク制度」とはをご覧ください

 検討を重ねた結果、スペース効率を上げれば、必要な座席数は確保し、かつ不足している機能も追加した上でもオフィスは縮小可能と判断しました。そこで、4分の1を解約し、その他のスペースのリニューアルに踏み切ったのです。これにより賃料は削減。更なる環境拡充のための原資が確保できました。

――出社率が20%程度とのことでしたが、オフィスの4分の3を維持する結論を出したのはなぜですか?

川上: 確かに、オフィスをどこまで削減するかは大変悩みました。「そもそもオフィスは必要ないのでは?」という議論も行っています。しかし、最終的に、社員アンケート等も踏まえ「集う場としてのオフィスは必要」と判断しました。コミュニケーションや信頼関係を醸成する場としてのオフィスの価値を再確認し、まずは4分の1のみの解約としたのです。

――確かに、出社時のささやかな会話を通して安心したり、仕事のヒントをつかんだりといった利点はありますね。それでは、今回のリニューアルポイントを教えてください。

川上: 最大のリニューアルポイントは、全座席をフリーアドレス化したことです。効率的にスペースを活用するため、個人席を廃止し、モニタと固定電話を設置したデスクを共有することにしました。

 併せて、Web会議や集中したい作業の際に利用できるよう、通常のデスクとは異なるレイアウトのエリアも設けています。

 そのひとつが「Web会議ブース」です。周囲のことを考えると自席ではやりにくかったですから会議室の利用が集中し、慢性的な不足が発生していました。そこで今回、Web会議専用の個室を23室設置しています。当初は簡易的なものを想定していましたが、社員アンケートで個室を要望する声が多かったため、壁を立てて個室化しました。

Web会議ブース

 

 他には「集中ブース」があります。「家では集中しにくい」「資料作成の際はしっかり集中したい」との声に答えて、通常の席と同じレイアウトながら電話や会話を禁止するエリアの他、半個室や簡易間仕切り席を設けました。

半個室の集中ブース

 

――つながる場とひとりで業務に集中する場、どちらも必要ということですね。今回、スペース削減のために座席がフリーアドレス化されましたが、新型コロナウィルスへの対応について聞かせていただけますか?

川上: 第一に、自分が使用した席はアルコール消毒を行うことを徹底しています。また、万が一のことを考え、誰がどの席を使用したかを、社内チャットにフォームを設置して申告してもらい、記録を残すようにしています。

――リニューアル後のオフィスに対する、社員の評価はどのようなものでしょうか?

川上: フリーアドレスになったこともあり、最初は戸惑った社員もいたようですが、すぐに慣れたとの声を聞いています。リニューアル中も社内チャットで情報共有を行っていた他、出入り口付近に迷いやすいポイントを説明したマニュアルを設けるなど、スムーズに対応できるような対策を行っています。

――社内でミーティングをしていると話題になることも多く、楽しみにされている方もいたのではないかと感じています。最後に、オフィスリニューアルへの思いや今後の展望をお聞かせください。

川上: まずは、「コロナ」がトリガーではあったものの、このコロナ禍においてリニューアルを完遂させた推進メンバーや外部パートナーに感謝です。「本社オフィス」としては、新しい働き方に必要な最低限の機能強化は図れたのでは?と思っていますが、「働く場所(ワークプレイス)」という意味では、改革の第一歩に過ぎないと捉えています。引き続き従業員の皆さんの声や世の中の変化を取り入れ、よりスマートワーク制度の実効性を高めるためのワークプレイス戦略を構想していきたいと思っています。

――ありがとうございました。新しいオフィスで業務効率を向上させていけるのではないかと期待しています!

ニューノーマルなオフィスへ

 今回のオフィスリニューアルは、新しい考え方や生活様式を取り入れたものです。一方で、リモートワーク下で改めて見直された、集う場としてのオフィスの機能も大切にしています。筆者もリニューアル後のオフィスに出社しましたが、使用座席の登録や除菌作業などは新しい生活様式ならではだと感じたものの、それほど手間ではありませんでした。また、久しぶりにほかのメンバーと会話して、感情や細かいところが伝わりやすいなど、直接顔を合わせてのコミュニケーションの利点も改めて感じています。これからのワークプレイス戦略がますます楽しみになりました。

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