新卒営業職の「おかん」営業本部インサイドセールス部長が考える、一緒に働きたい若手キャリアを知る | 採用情報

　就職活動や転職活動の際に気になることとして、入社後のフォロー体制があるのではないでしょうか。安心して入社し、新しい環境に早く慣れるためにも、新しいメンバーに対する企業のサポートは大切です。

　今回は、これまで多くの新入社員を受け入れ育成してきた経験を持つ、事業統括本部 BtoBメディア事業本部営業本部市場開発統括部インサイドセールス部長・山内純子にインタビューを行いました。山内のインタビューを通して、社内でも若手社員の育成に特に深く携わる管理職の視点をお伝えします。聞き手は採用担当の大塚です。

――新入社員を育成する立場からのお話、色々聞かせてください！　まずは山内さんの現在の業務を教えていただけますか。

山内：　インサイドセールス部長として、新規クライアント開拓および案件開拓、メンバーのマネジメントを担っています。

　また、新卒の営業職社員を育成する役割も担っています。現在の営業本部では、新卒の営業職に、まずインサイドセールス部で社会人として、また営業職としてのスキルやマインドを身に付けてもらっています。最初の上司として、いろいろ細かい指摘を行う必要もあり、キャリアの年数やスキルの差も大きいので、仕事上の母親のようになれればと思って接していたところ、いつしか「おかん」と言われるようになりました。

ライフイベントに合わせ、変化しながらキャリアを積む

――クライアントと新人社員、それぞれのファーストコンタクトを担当されているのですね。そんな山内さんのこれまでのキャリアは、どのようなものだったのでしょうか？

山内：　新卒で就職したのは、CM制作会社です。プロダクションマネージャーとして、企画からテレビ局への納品、予算管理、制作進行まで対応していました。時間的にも、難しい判断を求められる点でもハードワークでしたが、ここで鍛えられて度胸も付いたとは思います。

　厳しい環境に耐えられたのは、もともとCM制作に携わることが夢で、実際の現場も楽しかったからです。自分が関わった作品が、世の中に広く届いているという自負もありました。そこからの転換点になったのは、体調を壊し入院手術を経験したこと、その後、業務復帰してから動物を題材にしたCM制作の担当になったことです。たくさんの動物映像に触れながら、「人」や「生命」について考えるようになり、子供を産み育てる人生を歩もうと思ったんです。そして、出産後は育児に専念することにして、キャリアを中断しました。

　その後、まずは派遣社員としてキャリアを再開し、2017年にインサイドセールス部の立ち上げ模索期のアイティメディアにジョインしました。2019年にインサイドセールス部を発足後、2022年にインサイドセールス部長に就任し、現在に至ります。

成長を見守り、寄り添う

――ライフイベントに合わせた、変化のあるキャリアを経験してこられたのですね！　そんな山内さんが考える、新入社員に学んでほしい大切なことは、いったい何でしょうか？

山内：　社会人1年目は、社会人人生の基礎を作る時期で、とても大事だと思います。そんなときに何を学んだらいいですか？　と、以前ある新入社員から質問を受けてまとめた「学んでほしいこと10」をお伝えしますね。

　上記が基本になりますが、さらに日々のコミュニケーションの中でも、個々の性格に合わせながら伝えています。考えることを止めず、クライアントや社内の関係者の状況を想像して、相手の立場に立った行動ができるようになってもらうことを目標にしています。

　具体的なスキルとしてまず身に付けてもらうのは、電話でのコミュニケーションですね。20代の方は、そもそも電話で話をする機会が少ないのではないでしょうか。そのため、まずは電話を使って連絡することに慣れてもらうところから始めています。

――確かに、私たちの生活の中でも、電話をかける機会は減ってきていますね。他にも、山内さんが新入社員を育成する上で、ご自身の20代の頃と比較して違いを感じ、気を付けていることはありますか？

山内：　今の20代の社員は、いろいろなことを知っていて、とてもよく勉強していると思います。一方で、私の20代の頃と比べると、情報が手に入りやすくなっている分、自ら行動して失敗も含めた経験を積む、分からないことは想像してまずやってみる、ということは少ないかもしれませんね。私の想像ですが、若手社員が失敗を避けがちな背後には、怒られたくないという気持ちがあると思います。私たちが若手の頃は、怒られてなんぼという気持ちでしたから（笑）、どんどん経験を積むことはできていたような気がします。そこで、私が育成する新入社員には、「仏の顔も三度まで制度」と言って、あえて失敗しに行くくらいの気持ちで、怖がらずに挑戦してほしいことを伝えています。「実際は三度じゃなくて、五度くらいありますよね」と言われたこともありますよ。

――失敗も含めて見守る山内さんの姿勢は、ご自身でもお話しされていた通り、まさに「おかん」ですね！　山内さんご自身の管理職としての体験を、もっとうかがわせてください。近年、女性活躍推進が企業の中で重視され、アイティメディアも力を入れています。山内さんが管理職になって、女性管理職について感じたことはありますか？

山内：　私自身が管理職として働く中で、女性管理職の重要性を感じるようになりました。女性社員は、自身の体調や家族の事情などを、女性管理職により相談しやすいと感じているようです。私の側も、これまでの経験から、共感やアドバイスができる部分があります。

　ただ、これは女性だからというより、同じような経験をした管理職が寄り添いやすいということだと思います。たとえば男性管理職は、出産後の妻をサポートした経験などが、部下の話を聞くときに役立つかもしれません。

　もちろん、自分が経験していない悩みを持っている部下にも、寄り添うことは心がけています。その点で私が気を付けているのは、その人が今見せていない感情も想像することです。そして、この人の前では自分を出しやすいと感じてもらえるように、普段からふるまうことを意識しています。

――たとえ同じ経験をしていなくても、相手には今見えていない感情もあることを意識すれば、少しでも近くで寄り添うことができそうです。山内さんのご経験から生まれた洞察ですね。そんな山内さんが、今後のキャリアでさらに実現してみたいことがあれば、うかがいたいです。

山内：　まず組織としては、インサイドセールス部をさらにプロ集団にしたいです。2025年はアイティメディア創立25周年で、2026年はインサイドセールス立ち上げ10年目になります。この節目に、さらに優れたインプットとアウトプットを可能にできるよう、チーム力の底上げを図っていきます。メディアとクライアントのハブである立ち位置を活かして、クライアントとの関係を構築することはもちろん、メディアだからこそ提供できるマーケティングサービスの向上にもつなげていきたいですね。そのために、2024年度は「声を聞き、声を届ける」というスローガンを作りました。幅広いクライアントの声を聞き、アイティメディアに届けるチームとして、能力を伸ばしていきたいです。

　個人としては、インサイドセールス部の価値をもっと高める取り組みを行いたいです。デジタルマーケティングのコンサルティングやテレマーケティングを担うなど、部内で完結できるソリューションを生み出したいですね。アカウントセールスや各事業部、編集部との連携はもちろん、インサイドセールス部単体でも、クライアントのマーケティング課題の解決に必要な存在となりたいです。

失敗を面白がり、どんどん挑戦してほしい

――最後に、この記事を読んでいて、アイティメディアに関心を持ってくださった方に、メッセージをお願いします。

山内：　就活や転職の際には、自分の強みを理解したうえで、それを企業で活かす、という視点を持ってほしいです。たとえばアイティメディアであれば、入社時にメディアやマーケティングのことをたくさん知っていなければならないと構える必要はありません。それよりも、自分の強みややりたいことがあって、それをアイティメディアでどう活かし、実現していくかという視点のある人には、採用する側としても関心が高くなります。

　そして、失敗を否定的にとらえず、面白がるくらいでいてほしいですね。自分の軸を貫きながら、等身大の自分でできることをどんどん考えて挑戦してほしいです。結果として成功も失敗もあると思いますが、全て糧にして成長しようと思える方を、私たちはお待ちしています！