アイティメディアでは、6月30日に、2022年度の就職に向けて活動中の方を対象に、自己分析に関する新たなヒントをお伝えすべく、オンラインイベントを開催しました。
まずは人事の堀から、「Will(やりたいこと=希望業務)」「Can(できること=これまでの経験)」「Must(すべきこと=仕事)」の3つの項目からなる自己分析の枠組みを紹介しました。これは、自分のやりたいこととできることを深掘りし、すべきこととの共通点を考えるものです。いわば3つの円が重なっている部分を増やしていくことで、いきいきと働けるという考え方で、就職活動においては会社に自分の魅力をアピールする手段となります。
社員が語る就職活動
続いて、プロフェッショナル・メディア事業本部 編集局 NB編集統括部 ITmedia ビジネスオンライン編集部の秋山 未里が登壇し、自身の就職活動の体験を語りました。
秋山は、自称「ド文系」。当社が扱う主な領域であるITやテクノロジーとの縁が深い学生ではありませんでした。大学時代は文学部国文学科で戦中・戦後の戯曲を研究しながら、「好きなことをしていればやりたいことが見つかるのではないか」と考え、演劇サークルでも活躍しつつ、予備校やホテルのブライダルスタッフのアルバイトも行うといった、自己分析の材料には一見困らなさそうな経歴です。しかしそんな彼女も、就職活動にはかなり苦戦した時期がありました。
その理由は、秋山本人によれば
「Will(やりたいこと)」「Can(できること)」が整理できていなかったことと、
「Must(すべきこと)」の一部となる、会社の文化に自分が合っているか否かを考慮できていなかったことでした。
秋山は、スカウトを通したアイティメディアの人事との出会いによって、今までやってきたことをそのまま強みややりたいこととして伝えるのではなく、個々の体験の中に共通する「Will」「Can」を取り出すことができました。もともとは、「強みは演劇や文学の知識」と考えていましたが、人事とこれまでのエピソードを整理することで、「目標を立ててやり切る強さ、興味関心の広さ」という、企業側へアピールできる強みが見えてきたと話していました。
また、会社の文化についても、ざっくばらんに意見交換ができるアイティメディアの社風や、健全な体制を知り、自分に合っていると思えたそうです。
抽象化と広い視野
内定獲得のために自分に必要だったこととして、秋山は2点挙げています。
1つは「できること」「やりたいこと」を抽象化して考えることです。一生懸命に取り組んできたものがあるほど、具体的な「できること」「やりたいこと」しか見えなくなっているかもしれません。しかし、そのひとつひとつを客観的な視点で見て、共通している要素を抜き出すことができれば、普遍的な強みにもなり、また企業側が期待していることと一致しやすくなります。
そして、もう1つが肩肘を張らず、視野を狭めすぎず、自分に合った会社を探すことです。就職活動を始めたばかりの秋山にとって、アイティメディアはITやテクノロジーといった、自分には縁遠い分野を扱っているメディア企業であり、自主的に応募することはなかったと話していました。それでも、良質なコンテンツを発信する企業であるというアイティメディアの性質が、秋山の強みであった発信力や発想力と一致し、内定に至ったのです。
変化していくWill Can Must
ちなみに、秋山は入社後のキャリアの積み重ねによる「Will」「Can」「Must」の枠組みの変化も話してくれました。入社以来3年半の営業部在籍時は、「適切な提案をする」という営業職の「Must」に、「興味関心の幅が広く、顧客を理解したい気持ちが強い」「達成意欲が強い」といった本人の「Can」が一致していました。
その中で、「Will」もより大きな重なりとなる領域を求めて、「希望業務自己申告制度」(※)を利用し、編集部へ異動することになります。編集記者職としての秋山の「Must」は、ITmedia ビジネスオンラインの会員を充実させることです。これに、「興味関心の幅広さを活かし、面白い話題を見つけて伝える」という「Can」、そして「世の中に価値ある情報を広める」という「Will」が大きく重なっているとのことでした。
※希望業務自己申告制度に関する秋山のインタビューはこちら
新たな自己分析のきっかけに
堀が説明したフレームワーク、そして秋山の体験談を受けて、イベント終了後のアンケートでは、「自己分析を再度行いたい」といった前向きな声や、「不安の解消につながった」「自分と会社の相性を見極めることが、入社してからのキャリアや働きやすさに影響すると感じた」と新たな見方や情報を得られたとする感想が聞けました。
イベントをきっかけに、就職活動の仕切り直しをしていただき、「Will」「Can」をうまく伝え、自分に合った「Must」を見つけられるようになっていただけていればうれしいです!
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